今日は6R Polo GTIのテールランプをスモーク加工(キャンディ塗装)事例をご紹介いたします。

加工する前のテールランプ。かなり明るい赤のレンズになっています。ご依頼くださったオーナー様のお車は黒ボディですので、この赤のレンズの主張が強く、ゴルフR等に採用されるダークチェリーのテールランプの色合いを塗装で再現することになりました。

塗装の下準備

最初にテールランプハウジングをマスキングし、レンズの表面に付いている汚れや油分を綺麗に掃除します。

清掃の後、レンズの表面をペーパー掛けし、細かく傷を付けます。この写真はオービタルサンダーに2000番のサンディングペーパーを付けて機械研磨した後の状態です。機械研磨だけではペーパーが掛らない部分があるので、手研ぎで隅々まで入念にサンディングしていきます。

ペーパー掛けの後、研ぎ粉を綺麗に除去してからもう一度脱脂します。今回の事例ではウィンカー、バックランプのクリアレンズをそのまま残すようにご依頼をいただいたので、クリアレンズの部分をマスキングします。

マスキングシートはイラストレーターで作成したアウトラインデータを使い、カッティングプロッターで製作することが多いですが、今回は比較的シンプルな形状のマスキングですので、フリーハンドでラインを引きました。

塗装工程とマスキング剥がし

それでは、いよいよ塗装工程に入ります。

塗装ブースの中で最後の脱脂、タッククロス掛け、エアブローと静電気除去を施し、異物が付着していないことを最終チェックした後、レンズの素材(PMMA:アクリル樹脂)に適したプライマーを塗布します。プライマーが上塗りできる状態まで乾燥してから、調合したスモーククリヤーを薄く塗り重ねていきます。

途中の写真を撮り忘れましたが、スモーククリヤーが指触乾燥した後、マスキングテープを剥がします。

マスキング剥がしの様子は過去のブログの内容も合わせてお読みいただければ、より分かりやすいかと思います。

マスキング剥がしは何よりもタイミングが大事で、時期を誤るとマスキング境目の塗膜が一緒に剥がれて折角のラインがギザギザになってしまいますので、シャープなラインを維持しながらマスキングを剥がせるタイミングを見計らって、慎重にマスキングテープを剥がします。

本事例ではラインの修正が全く要らないくらいシャープに塗り分けできたので、効率よく次の工程を進めることができました。

マグキングを剥がした後、カラークリヤーを上塗りできる状態まで乾燥させて、クリアレンズ部分をプライマー処理し、レンズ全体を透明なクリヤーで仕上げます。

鏡面仕上げの為の磨き工程

塗り終わったテールランプは半日ほど自然乾燥させた後、乾燥炉に入れて60℃の温度で2時間しっかり焼き上げます。

焼き上がったテールランプの塗膜はそのままでも十分綺麗な状態ですが、塗装だと気づかれない程度の塗装肌を目指して、さらに磨き工程を加えます。

平らな当て板に3000番のサンディングペーパーを付けて塗膜を削った後の写真ですが、ご覧の通り細かい塗装肌が残っているのが分かります。

この塗装肌を平らに研ぎ落とした後、細め、極細目、微粒子へとコンパウンドの番手を上げながら、ポリッシャーでしっかり磨き上げます。

磨き終わった塗膜です。とても美しい塗膜に仕上がりました。

ペーパーを掛け始めていた時の写真と磨き後の写真で、レンズに写り込んでいる蛍光灯のシルエットを見比べてみると、若干波打っていた蛍光灯がより直線に近い形に変わっているのが分かります。

最後に塗りたて塗膜専用の光沢剤で磨き、全ての工程が完了しました。

 

ノーマルレンズとの比較画像です。単体で見るとそこまで黒く感じられないですが、こうして並べてみると大分イメージが違いますね。

 

車体に装着した状態の画像ですが、黒いボディにしっくりマッチする落ち着いた色合いで、リアビューが一段と引き締まりました。

ご依頼くださったK様、この度はどうもありがとうございました!

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