Golf7 GTI ハニカムグリル、Audi 8V S3 リアディフューザーのピアノブラック加工

こんばんは、Sprungのハクです。
今日は二つのパーツのピアノブラック塗装事例をご紹介いたします。
それぞれ異なるメーカー・車種のパーツですが、塗装内容とタイミングが重なったので、同時に塗装工程を進めました。
Volkswagen Golf7 GTI Clubsport アッパーハニカムグリルのピアノブラック塗装
一つ目はフォルクスワーゲン ゴルフGTI クラブスポーツのアッパーグリルです。
クラブスポーツのフロントグリルはロワーグリル3点がグロスブラックで塗装されていますが、上段のグリルだけ通常モデルと同じくマットブラック塗装になっています。
よく未塗装の樹脂と勘違いされますが、実はノーマルGTIの上段グリルもマットブラック塗装仕上げになっていて、下段のグリル3点が剥き出しの樹脂になっています。
それぞれ仕上げが違うので、当然経年劣化のスピードも、劣化の具合も違ってきます。こういう部分は仕上げを一つに統一して欲しいですね!
さて、ハニカムグリルの塗装工程ですが、塗装に入る前の下準備を進めます。
まず、構成部品を全て分解します。塗装する部分はハニカムグリル本体とGTIエンブレムの台座です。
GTIエンブレムの台座はザラザラした樹脂製で、周りがピアノブラックになると台座だけが異常に目立つようになりますので、一緒にピアノブラックに塗ります。
分解が終わったら、ハニカム網目の隅々まで汚れを落として
表面をサンディングします。下地の純正塗膜がしっかりしているので、純正のマットブラック塗膜を下地として活用します。
こういう純正塗装仕上げのパーツはサフェーサー工程が不要になるので、助かります。^^
続いて、2液タイプの艶有り黒の塗料を塗ります。網目の奥の隅々までしっかり塗料が行き届くように上下左右、裏表の様々な方向から塗料を乗せていきます。
ベースの黒塗膜が上塗りできる状態まで乾燥してから、クリヤーを塗ります。
ハニカムの形状上、網目の中の艶出しが難しく、少しでも欲をかくと塗料が垂れてしまうので、ゆっくり回数を重ねる形で奥まで鏡面の艶を出していきます。特に網の内側は後から磨くことができないので、塗り肌だけで鏡面を作るのがかなり難しいです。
塗りたての状態で塗膜が鏡面になっていても、塗料が硬化する過程で体積が減り、表面に塗料特有の凹凸ができますが、この凹凸の具合を塗膜の「肌」と言います。車のボディの塗膜も斜め方向から近くで見ると微妙に波打った感じの凹凸が見えますよね?
事故などで傷ついたボディを鈑金塗装で補修した場合は、周りのパネルと同じ肌を作る必要がありますが、こういうパーツ単位のカスタムペイントでは凹凸がほとんど無い、鏡面に近い肌を目指して塗っています。
一度のクリヤーコートでは硬化後に細かいゆず肌になりがちなので、一回目のクリヤー層が完全硬化した後、もう一度サンディングして2回目のトップクリヤーを塗りました。
トップクリヤーまでしっかり硬化した後、構成部品を組み上げた完成品がこちらです。
写真ではなかなか肌の質感が伝わらないですが、周りの風景の映り込みで網目の肌の具合を確認できます。
GTIエンブレムの台座も同じくピアノブラックにすることで、GTIエンブレムがハッキリ目立つようにしました。
全ての工程が職人の手によって行われますので、その都度仕上がりに少しばらつきが出ますが、今回は過去のグリルの施工事例の中でもトップレベルの美しい仕上がりになりました。ご依頼くださったオーナー様もすごく喜んでくださったので、嬉しい限りです!
Audi S3(8V前期) リアディフューザーのピアノブラック塗装
続いて二つ目のパーツはアウディS3のリアディフューザーです。
純正で艶消しのメタリックシルバーで塗装されているパーツですが、ピアノブラックにすることで、よりクッキリと引き締まったリアビューを演出することにしました。
工程はハニカムグリルと同じ手順ですので、写真が少なめですが、1回目のクリヤーを塗った時点の写真です。綺麗な映り込みですね。^^
グリルと同じく最初のクリヤーをサンディングして2回目のトップクリヤーを塗り、硬化した塗膜を磨いてさらに鏡面に仕上げました。
上の方についているアルミ調のガーニッシュは純正のまま残してあります。ディフューザーの形状が黒単色では少し単調に見えがちな形ですので、このガーニッシュがちょうど良いアクセントになるはずです。
出来上がったディフューザーをセパンブルーのAudi S3に装着させていただきました。
下から覗くことは滅多に無い部分ですが、地面の映り込みが綺麗です。
純正のガーニッシュも狙い通りに良い仕事をしています。
オーナー様はトランクのS3エンブレムまで取り外されるくらい、極力クリーンな方向のカスタムを目指しておられましたので、派手ではなく上品、かつ存在感をしっかりアピールできるピアノブラックを選んで大正解だっと喜んでくださいました。
職人にとって、頑張って仕上げたパーツ達がお客様に喜ばれることが何よりの喜びです。^^
この度はご依頼いただき誠にありがとうございました!
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