時には遠回りも必要。(アウディ シングルフレームグリル加工)

こんにちは、Sprungのハクです。
今後、みんカラ+ブログとあわせて、こちらのカテゴリー内にて過去の施工事例を紹介していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
シングルフレームグリルの2トーン加工
さて、今回ご紹介する内容は、アウディA6用シングルフレームグリルのツートン加工です。
ベースとなるグリルは、アウディにしては珍しく横フィンがメッキでは無い一体型で、未塗装樹脂のままのグリルでした。
お客様からのご依頼内容は、横フィンのモール部分をグロスブラックへ、というシンプルな内容ですが、このモール一体型のグリルをベースにすると、それがかなりの難題になってしまいます。
単純に考えますと、モールの周りをマスキングしてグロスブラックで塗ればいいですが、そうした場合、いくつかの問題が生じてしまいます。
- 未塗装樹脂をそのままマスキングすると、マスキングの境目を十分に足付け(ペーパー掛け)できず、塗装膜の密着力が弱くなる。
- 奥深い艶のグロスブラック塗装は、膜厚が分厚くなるため、未塗装部分との段差が目立つ。
- 結果、外見上よろしくない上に、境目の段差から塗装膜が剥離しやすい等。
ですので、今回は地道に遠回りをする方法で、課題を解決することにしました。
1. グリル全体をグロスブラックへ
塗装前の画像を撮り忘れましたが、グリル全体を隅々まで洗浄した後、足付け(ペーパー掛け)を行います。
脱脂、タックロス、エアブロー、プライマー工程を経て、グリル全体を艶ありのブラックで塗っていきます。
クリアコートを繰り返した結果です。僕が映っていますが、いい感じの艶ですね。(^^
これを乾燥させて、一旦仕上げてしまいます。グロスブラックのグリルが出来上がりました。
2. マスキングと2回目の足付け
続いて、完成したグロスブラックのグリルをマスキングします。
今回の作業のポイントは、モールの周りをマスキングするのでは無く、逆のマスキングをして周りを未塗装樹脂風?に塗装することです。
艶消しの塗装膜は膜厚を比較的に薄くすることができますし、しっかり作られたグロスブラック塗装膜を足付けして下地にすれば、塗料の密着性の問題も解決できるからです。
後は、勿体なくて涙が出そうですが、艶々に仕上げたグリル全体に容赦なく、ペーパーをかけていきます。(涙
未塗装樹脂風の塗装で完成
何もなかったかのように、未塗装樹脂の色合いと質感を塗装で再現しました。
見た目だけでは、今まで何をしたんだ?という気持ちになりますね。(涙
最後に適切なタイミング(これが大事)に慎重にマスキングを剥がします。
遠回りした苦労が報われる瞬間です!!
塗り分けした段差のバリなどを処理してからグリルを焼き、付属パーツを戻して完成〜♪
フォーシルバーリングスと外側のフレームは、ブラッククロームにしてみました。
かなり遠くまで遠回りして苦労もしましたが、その甲斐あって格好いいグリルが出来上がりました。
時には遠回りも必要です!
ではでは〜
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